押し寿司と家族-築地のお寿司屋さんで食べ放題|形を変えていく寿司

押し寿司と家族

夫の実家地方では、正月やお祝いのたびに、押し寿司を作る習慣があります。大きなすしおけいっぱいの酢飯、大きな笹の葉、軽く煮付けたさわらの切り身、薄あげ、干しえびと青い海藻(名前は知りません)を用意し、家族総出で作り始めます。お母さんやおばさんが、すし酢とご飯をあわせ、うちわで扇いでいる間に、お父さんが、笹の葉を適当な大きさに切り、それを子どもたちが、わいのわいのと騒ぎながらテーブルの上に並べていきます。


テーブルの上に笹の葉が乗せられたら、今度はその上に、さわらか薄あげが一つずつ乗せられていきます。箸を使って乗せていくのは一家の主婦のお母さん。そして、お姉さんや他の女手が、すし飯を一口大の大きさに握っていきます。

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子どもたちはそれをわれ先に競うようにとっては、さわらか薄あげの上に、置いていきます。2種類のお寿司ができるわけですが、すし飯を乗せた後で、これはさわらだったか、薄あげだったか、と騒ぎのもとになるのもご愛嬌。


すし飯が乗ったら、最後に飾りの干しえびと海藻を乗せます。この役目は、毎年子どもたちの間で奪い合いになる様子。ここまできたら、あとはお父さんの出番。形よくできあがるように、容器に詰め、ぎゅっと押して出来上がりを待つだけ。

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私がこの寿司つくりに参加したときには、当時の子どもたちもすっかり大人になっていました。けれど、わいわいとしたそのにぎやかな空気からは、なんとなく昔の様子も察せられて、懐かしい気分になりました。日本の古きよき家族像がここにあったんだろうな、と。私の出産祝いにかけつけてくれた義母の手に、やはりこの押し寿司がありました。孫の誕生を本当に喜んでくれたのだろう、と胸が熱くなりました。

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